1. 趣旨
国や自治体の新型コロナウイルス感染症対策は、経済活動の停滞を招き、事業者の営業圧迫、さらに事業縮小や廃業を余儀なくされた結果、多くの非正規雇用の方たちが仕事を失くし、住まいも失う状況が拡がった。コロナ禍で、以前から問題だった非正規雇用の増大や男女の賃金格差などによる格差拡大、誰にも相談できずに生きづらさを抱える人々など、より弱い立場の人が影響を受け、より深刻な状況になり今に至っている。そうした現状を何とか改善したいと、地域で非戦や反原発、労働問題、人権問題などに取り組む市民団体や個人が、地元練馬に生活困窮者を支える仕組みづくりが必要だと考え、前身となる「吹っ飛ばそう!貧困inねりま」を設立した。練馬区内の生活困窮者の支援ニーズを把握するためのフードパントリー・相談会を開催。来場者200人にお米、缶詰、カップ麺等の食料パック、衣料品を配布、生活・法律・労働・医療相談に応じた。2回の開催を通じて、地域に根差した息の長い活動の必要性を再確認。「わかちあい練馬」と名称を改め、これまで任意団体としての1年半にわたり、①路上生活者を対象としたアウトリーチ活動、②電話、メール、相談会を通じた生活・福祉相談活動、③専門家、議員、行政職員等との支援体制の構築、④各専門分野で活動するNPO、団体とのネットワークの構築、という諸活動を展開してきた。1年半にわたる活動を通じて地域での認知が広がり、電話、メール、ウェブフォームを経由した相談や、他協働団体からの紹介等で月平均5件程度の相談が寄せられる状況にある。また、夜回り、アウトリーチ活動では住まいを失い路上生活状態に置かれている方の相談を受けて、ハウジングファースト型の支援とシェルター開設の必要性を感じている。
こうした状況から、もはや任意団体として相談支援活動を継続していくことには限界があり、より恒常的かつ継続的な活動とニーズに応じた支援を展開していくためには運営基盤を強化していくことが求められるため、今般法人化する運びとなった。
2. 申請に至るまでの経過
2021年4月1日 任意団体吹っ飛ばそう!貧困in練馬を設立
2022年10月1日 任意団体わかちあい練馬に名称変更
2022年11月23日 特定非営利活動法人設立のための勉強会を開催
2022年12月11日 設立総会を開催
2022年12月11日
特定非営利活動法人わかちあい練馬
設立(代表)者
幸田 良佑